かなしみも
よろこびも
あらわすすべが分からず
ただ心の中にもろもろと 溜めていったものをすり鉢上の出口から ぎちぎち 押し潰して 染み出た澱のようなそんなものを どうしたらいいのか 考えてはうろうろと 両手に持って途方に暮れている
誰かが この心をしがらみごと ミキサーにかけて、 ぶちぶちとなにもかもを一緒に すりつぶして分からないようにしてしまって 真っ平らにしてくれるのを 待っている自分しか見つけられない。
誰かなど来るはずがないというのに。